2008年05月31日

とんでもエロ医者

   「白衣の堕天使」掲載より抜粋

 自分の履歴書にその職歴を書かなくてはならない事が、非常に苦痛となる程、勤めていた事が嫌だった病院がある。本当にすぐ辞めたんだけどさ。なんかもう、診療の体制から姿勢・あり方、人間関係すべてにおいて嫌で嫌で仕方がなかった。私はある程度、どこに行っても大なり小なり自分の意にそぐわない事はあるものだという事くらい理解しているし、それほど我慢の出来ない人間でもない。
 それでも、あの病院だけは在職してしまった事実が許せなかったりする。

 まず、出勤する。新人の看護師にドクターは自分のメガネをおもむろに渡すのだ。勤務初日、メガネを渡された私。目が点とはまさにこの事。「はい?」と聞く。
「洗って。」
はぁぁぁぁぁぁぁぁああああ????
 自分が何を言われているのか分からなかった私。メガネを掛けたまま寝ているらしく、皮脂とフケまみれになったソレを右手に持ったまま立ちすくんでいると、長い事勤めている看護師がそっと私の耳元に囁いた。「毎朝、洗うの。ママレモンで・・・・・。」
 ええええぇぇぇぇぇっっっっっ!!!!???
 なんかもう、自分が虐げられているようで悲しいやら、情けないやら、怒りを通り越していた。その後、お茶汲み。ご機嫌伺い。昨夜の料亭でのどうでもいい猥雑な話を笑顔で聞く・・・・・。ゴミや鼻紙も黙って看護師に手渡す。自分のほうがゴミ箱に近いのにも関わらず!
 いつもこうなんですか?皆、なんとも思わないんですか?私は疑問を率直にスタッフに話した。あんまりそういうことは言わない方がいいよ、と窘められた。
 その日、ドクターについて昼間往診に廻った。車中、
「このあたりの地域はね、昔から女は男の3歩下がって、なんでも男の言う通りにしてきたんだ。お前も早くそういう風習に慣れないとならんな。」
と、助手席の私の脚を摩りながらニヤニヤ笑って話された。
「そういったことには馴染めないと思います。」
きっぱり答えてしまった。169cmで、痩せ型、当時ショートヘアだった私に、「でかいから面接のとき、男かと思ったよ。でも、触り心地は女だな。」と、ヘラヘラしていた。
 診察室とドクターの寝室は鉄製のドアで仕切られて、部屋つながりになっていた。早番で出勤すると、そのドアからトランクス1枚でドクターが診察室に入ってくる。で、処置用のベッドに横になり、
「おい、ちょっとココ揉んでくれよ。」
と、看護師にマッサージさせる。これも毎日である。
 近隣の大学生を呼びつけ、診察中にインターネットの接続をさせ、好からぬサイトを開いては看護師に見せ、その反応を見て楽しむ。
 診察にいたっては患者が何を訴えようと、「僕の言うとおりにしていればいいんだよ。」としか、返事をしない。圏内の医療機関の医師や看護師に気に入らない事があれば、診察室の電話からあちこちに電話をし、「こういうものが来たら、雇らないように。」「○○のところには、(患者が)行かないようしむけろ。」などと言う。
 毎晩、どこかに飲みに行くのだが、必ず看護師を同伴させる。
 奥様が出掛けるときは、「お気をつけて、いってらっしゃいませ。」呼ばれたときは、「お呼びでございますか?奥様。」頼まれたときは、「かしこまりました。奥様。」

 ・・・・・すべてにおいて、時代錯誤だったし、差別意識丸出しだった。
 しかも、周りもそれでも何とも思っていないのだ。

 馬鹿か。
 辞めようにも、代わりの看護師を連れてこなければ辞めさせないと、言われた。こんなとこ紹介できるか!と、思って、クビにしてもらうため実力行使した。無断欠勤を繰り返したのだった。
 辞めるまでに7ヶ月も掛かってしまった。

 あんな病院がのさばっていていいのか?いいはずがない。
posted by 木下小櫻 at 16:30| Comment(0) | 復刻・白衣の堕天使 (看護師時代) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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